やっぱり手作りパンが好き

ご家庭でのパン作りをとことん応援します。長年のベーカリー経験とパン教室経験にもとづく、超解りやすい解説を心がけています。

メロンパン作り、あなたの好みは??

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いきなり登場のメロンパンですが、なんかカリカリを通り越してガリガリしてそうですね~。

メロンパンには良くグラニュー糖をくっつけて作ると思うのですが、この画像ではザラメを使っていますね。

しかもクッキー生地が意外と多く見えます。

 

かなり食べ応えがありそうですが、皆さんどう思いますか~(笑)

 

 

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はい、こちらはクッキー生地にココアを練り込んで、チョコチップも入っていますね。

 

若干つぶれ気味なのが気になりますが、パン生地にコシがないとこのようにクッキー生地の重さに負けてしまうことがあります。

さらに、これまた若干ですが揉み込みが少ないとこのように粗めに割れたりします。

だから美味しくない・・・ということではありませんが、これでは嫌だというお悩みをお持ちの方にしてみれば、失敗作のようですよ。

でも、私はご家庭ではこれで十分だと思いますけどね(汗)

 

 

チョコと言えばこんな画像もあります。

 

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これはまたかなりゆるいクッキー生地ですね。

ちょっと流れてしまってチョコチップだけが残された感じになっています。

もしかしたらかなりゆる~いクッキー生地をわざと作って、絞り袋で絞ったのかもしれません。

絞るのも意外と難しいので、このように厚みがバラバラになることがあるのです。

さらに、オーブンを途中で開けたりした形跡もありますね。

あるいは、成形がかなり雑でパン生地のバランスが悪いとも考えられます。

 

でもでも、ある意味美味しそうでもありますよ!

 

フォローしておかないと、もう画像送ってくれなくなっちゃうから・・・

 いや、でも本当に美味しそうですよ(笑)

 

というのは、クッキー生地がなんかふんわりとしていると思いませんか?

実はこれは、菓子作りでも重要なことなのですが、バターやマーガリンと卵を混ぜる際によくホイップするとこのようなフワフワした状態になるのです。

逆に、ホイップするというよりもすり混ぜるというイメージの作り方だと、中に空気が抱き込まれずにあまり膨らんだ状態にはならないのです。

本来のクッキーであれば、あまりふんわりしてしまってはまずいので、ホイップと言うほど立てたりはしないのですが、これが逆にパウンドケーキだとやや立てるように混ぜた方が伸びの良いケーキになりますし、さらにはシフォンケーキのようにしっかりとした浮き、そして気泡が欲しい場合には、よりしっかりと立てるように混ぜる訳ですね。

 

メロンパンの場合はどうかといいますと、やはりメインのイメージとしてはクッキーですから、あまりふんわりとしているというよりも、濃厚でサクサク感が好きという人の方が多いかもしれません。

ただしあくまで好みの問題ですけどね。

 

続いてこちらの画像を見てください。

 

 

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この場合は、生地に乗せただけというイメージで、包んではいないようです。

しかも、このクッキー生地も先ほど同様で、しっかりとホイップされているようで、ふんわりと膨らんだ状態ですね。

本来のメロンパンからしたら ”ちょっとこれは” と思う方もいるかもしれませんが、これはこれでかわいいと思いますが・・・

 

 

では次ですが

 

 

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こんな感じのメロンパンもよく見かけますよね。

生地の膨らみが強すぎたとも言えますし、やや最終発酵の取りすぎとも言えます。

しかしこのように完全にクッキー生地が離れ離れになってしまうのは、成形時に上部に切れ目を入れる際の力が強すぎた場合でしょう。

生地の厚さの半分くらいまで切れ目を入れるくらいにしておかないと、このようにさいの目状のメロンパンになってしまうのです。

また、クッキー生地の粉が多すぎたり、卵が少なすぎたり、バターが少なすぎて、いわゆるやや硬めのメロン生地だとこのような感じになりやすくなります。

 

 理想的には・・・

 

 

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こんな感じで、パン生地に到達しない程度に切れ目を入れるのが良いと言えるでしょう。

それと、最終的にはどうしてもグラニュー糖は溶けてしまうことにはなるのですが、これが発酵途中で溶けてしまうような高い温度、あるいは湿度だと、カリッとしたメロンパンにはなりません。

他のパンと比べると、やはりやや低温で、そして湿度の少なめの場所での発酵が望ましく、いかに乾燥させずに最終発酵を迎えることが出来るかで出来栄えは決まってくるでしょう。

成形後に天板に乗せたとしたら、天板ごとビニールでくるんでしまう、あるいはそのままオーブンの中に入れて蓋を閉めておけば良いと思います。

 

が、室温が低い場合はオーブンの中、あるいはレンジの中もやや冷えていますので、お湯を入れた茶碗なりマグカップなりを一緒に入れておくと、程よく潤っていいと思いますよ。

 

逆に、一般的な発酵機能のようなものは使わない方が無難です。

なぜかといいますと、実際の温度や湿度よりもやや強めに働いてしまうことが多いからです。

 

ポイント!

特にメロンパンとドーナツ、そして織り込み生地のデニッシュとかクロワッサンなどは、ほぼ春の室温である25~30℃位が良く、加湿するのではなく、ビニールをかけたり蓋をしたりして、自らの水分でうるおう環境を作ってあげることが重要なのです。

 

 

さあ、色々なメロンパンを見てきましたが皆様はどのタイプがお好きでしょうか?

基本、パン生地がしっかりと膨らんでいて、程よく発酵させたメロンパンであれば、どれでもOKだと言えますので、じゃんじゃん新しいことにチャレンジしていきましょう。